世界史 こんな「考える授業」をしてみました②【中国史:南宋をしっかりとらえる】

☆宋代は中国史の画期なのですが、その授業はけっこう難しいと思います。位置づけを明確にしてきちんと取り上げなければなりません。そうしないと、生徒たちの中では、隋・唐と元・明・清の間に埋もれてしまうかも知れません。

☆そのような反省も踏まえたうえでの、南宋を考える授業です。


南宋の年代(1127〜1276)を確認します。
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 「南宋は何年続きましたか?」
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 「金の圧迫を受けながらも、150年続きました。すぐに滅びたようなイメージがあるかも知れませんが、そうではないんですよ。」

【問い】「どうして南宋は150年も存続できたのでしょう?」

 *生徒たちはポカンとするかも知れません。特に、このような問いに慣れていない場合は。

★「もちろん紹興の和議を結んだためではありますが、ここでは経済的・地理的要因を考えてみてください。もう一度、金と南宋の地図をよく見てみてください。」
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 ここから、「南宋が経済活動の中心である江南を押さえていた」という答えを導きます。
 江南への人口移動にも触れる必要があります。

★このような授業の中で、囲田や占城稲も、「蘇湖熟すれば天下足る」も、ひいては元〜明代の経済発展も、きちんと理解できるようになると思います。