授業・近世
◇ルネサンスからバロックへの変化は、それほどわかりやすいものではありません。世界史の教科書でも、ルネサンスからバロックへの移り行きは、明確には述べられてこなかったと思います。◇教科書では「17世紀にはバロック美術が盛んになった」と述べられてい…
◆16世紀イングランドの首長法をどのような歴史的文脈で教えるかは、大変重要です。◆「エピソード紹介型授業」に傾斜すると、次のような内容になりがちです。 <ルターやカルヴァンと違い、イギリスの宗教改革は国王の私的な離婚問題から始まった。>◆一見、…
◇新学習指導要領の「解説」は発表されましたが、「世界史探究」がどんな科目になるのか、まだ具体的なイメージが湧きません。◇「解説」は、とても3単位で行えるような内容ではありません。どのような教科書が作られていくのでしょうか? 現場での単位増はど…
<世界史における聖像> ■聖像をめぐる問題は、単なる宗教史の枠を超える問題です。時には歴史を動かす大問題となりましたし、人々の心性や社会生活を考えるうえでもたいへん重要です。■世界史の授業の中でも、聖像を取り上げることは大切です。たとえば、ユ…
☆宋代は中国史の画期なのですが、その授業はけっこう難しいと思います。位置づけを明確にしてきちんと取り上げなければなりません。そうしないと、生徒たちの中では、隋・唐と元・明・清の間に埋もれてしまうかも知れません。☆そのような反省も踏まえたうえ…
★近世ヨーロッパの社会と文化については、教科書・資料集でも、以前より大分取り上げられるようになりました。特に「18世紀啓蒙」については、「新世界史B」(山川)や「現代の世界史(A)」(山川)のように、力を入れた記述をしている教科書もあります。…
★17世紀の「イギリス史」の授業は、旧来のとらえ方(イングランド中心の「ピューリタン革命〜王政復古〜名誉革命」というリニアな史観)で行えば割合簡単ですが、新しい見方を盛り込もうとすると、かなりの工夫が必要です。★今回は詳述しませんが、まず「ブ…
★ザビエルという、歴史上たいへんポピュラーな人物に関する問題の2回目です。★このような人物の場合、簡単な確認をして済ますことはできます。ただ、授業内容や発問の更新を常に心がけていれば、それでは済まなくなります。少し調べ直してみるだけで、重要…
★今年、『ヨーロッパの歴史Ⅱ −植物からみるヨーロッパの歴史−』という本が出版されました[草光俊雄・菅靖子著、放送大学教育振興会]。たいへん興味深い内容で、博物学や庭園の歴史がよくわかります。★しかし、近年変わってきたとは言え、世界史教育におけ…
★ある文化と他の文化の交流・融合は、世界史のたいへん重要な要素です。ただ、交流・融合の中からできた言語について教えるのは、簡単ではありません。★たとえばウルドゥー語はパキスタンの公用語ですが、北インドの言語にペルシア語、アラビア語の語彙が多…
★あまりにもよく知られた人物について取り上げます。ザビエルについて、あるいはザビエルと日本について、より深く知ることを目的としたオリジナル問題を、2回にわたり紹介してみます。★今回の問題は、比較的解きやすいように作問してあります。ただ、難し…
★歴史は総合的なものです。本来豊かである文化史を単に暗記させるような授業は避けなければなりません。文化を時代全体の動きの中に位置づけることが大切ですが、今回はそのためのオリジナル問題です。★「考える世界史」の近づけるため、資料を使った問題に…
★世界史の中で、音楽は軽い(不当なと言うべきでしょうか)扱いを受けています。通常、17〜19世紀のクラシック音楽の作曲家たちにちょっと触れただけで終わってしまうでしょう。このことは、多分、世界史のありかたの根本的なところに関わっていると思います…
★康煕帝では、次のことも確認します。[標準] 1 康煕帝の父親が順治帝であること。 2 17世紀の後半から18世紀の前半にかけて、61年間在位していたこと。 ★1について。授業のやり方にもよりますが、「康煕帝のお父さんは誰?」と尋ねると、生徒たちはポカ…
★今度はドイツ、正式な国名で言うと神聖ローマ帝国だけど通称でドイツを使うね、ドイツには画家デューラーがいた。代表作に「四人の使徒」がある。[板書:ドイツの画家デューラー(1471〜1528)「四人の使徒」(1526)]年代は覚えなくてもいいよ。ただ、ま…
こうして、メキシコから南の多くの地域がスペインの支配下に入った。ただ広大なブラジルは、ポルトガルの植民地ね。それからカリブ海地域には、スペインの他イギリスやフランスも入っていったけど、これは最後に説明します。 それで、メキシコ以南のほとんど…