その他

世界史B教科書の記述を比較してみると1 【はじめに および ルネサンス】

【はじめに】■世界史教育の充実のためには、教師の力量の向上とともに、すぐれたテキストが必要です。高校生が手にする教科書が世界史のテキストとして適切なものとなっているかどうか、詳しい検討が欠かせません。■これから、10のテーマを設定し、新課程用…

 【▲高校世界史の現状と大学教育】

◆日本の高校の「世界史」は、世界の諸地域の「大きな物語」のつなぎ合わせとして成立してきた。これは、大学の研究・教育がヨーロッパ史、アメリカ史、中国史、イスラーム史などに分かれて行われてきたためである。「世界史」という学問分野はなかったし、残…

その他 断章2 【物語】

■前5世紀のヘロドトスは、「ヒストリエー」という語を使った。これは、「調査・探求」の意味であった。 ■「ヒストリエー」はラテン語に入り、ヒストリア(historia)となった。これが、英語の history の語源である。 ■ history に story という語が含まれ…

その他 断章1 【過去との対話(ダイアローグ)】

■E.H.カーの言うように、歴史を学んだり考えたりすることは、「現在と過去との対話(ダイアローグ)」である。 ■ダイアローグ( dialogue 、対話)という語は、ギリシア語のディア・ロゴス( dia logos )から来ている。「ロゴス(真理・論理・理性)を…

その他 【時代区分について】

○世界の諸地域の歴史を単一の尺度で区分することは、困難である。また歴史の見方そのものと密接に関連しているため、諸説がある。したがって、ここでの時代区分は便宜的な部分を数多く含んでいる。異論はたくさんあると思われる。○中国史を中心とした東アジ…