授業・中世

世界史 こんな「考える授業」をしてみました⑫【フンから考えるユーラシア民族移動】

◆古代世界の終末を、フンと呼ばれた人々の移動から考えてみます。ゲルマン人の大移動の授業で、発展的に取り上げてきました。◆高校の教科書には「フン人」とあります。しかし、特定の均一な民族ではありませんでした。私は、「ヨーロッパ側からフンと呼ばれ…

世界史 こんな「考える授業」をしてみました③【ラヴェンナとユスティニアヌス大帝のつながりは?】

■ビザンツ帝国(ユスティニアヌス大帝の時代までは「東ローマ帝国」と呼んだほうが適切ですが)の授業でラヴェンナを取り上げることは、標準的な授業ではないと思われるかも知れません。■しかし、以下の文章を読んでいただければ、ごく標準的な内容(旧西ロ…

<問いからつくる世界史の授業>(中世)【ジャンヌ・ダルク】

★世界史では、「生徒たちの関心は高いけれど、授業で詳しく取り上げるのは難しい」という人物がたくさんいます。ジャンヌ・ダルクもその一人です。今回は、そのギャップを埋めるためのオリジナル問題です。解説(◆の部分)のしかたにもよりますが、授業の中…

<問いからつくる世界史の授業>(中世)【正統カリフ時代】

★正統カリフ時代(632年〜661年の30年間)は、イスラームの発展にとって極めて大事な期間です。しかし、通常の授業ではあまり時間をとれず、アリーの暗殺に焦点がいきがちです。今回は、そのような傾向を補正するための問題と解説です。 [問題自体は、一応 …

中世ヨーロッパの授業【ローマ・カトリックとギリシア正教の違い】

★ローマ・カトリックとギリシア正教の違い・対立[標準、半分はプラスα] ※板書またはプリントの内容です。 <ローマ・カトリック> <ギリシア正教> 1「ローマ教会に首位権」 1「コンスタンティノープルに首位権」 (「ローマには、ペテロの墓」) (「330…

世界史ミニ授業(中世)【ムハンマドに、大天使が現れた(その2)】

★ムハンマドは、メッカのアラブ人だった。[板書:ムハンマド…アラブ人( Arab )]本当はアラビア文字で書くべきだろうけど、西ヨーロッパのアルファベットで書くね。ここから、地名のアラビア、形容詞のアラビアン、アラビックが派生した。『アラビアン・ナ…

世界史ミニ授業(中世)【ムハンマドに、大天使が現れた(その1)】

★今日から、イスラーム世界に入ります。まず、イスラーム教はどのようにして成立したか、です。みんなはイスラム教って、伸ばさないで覚えてると思うけど、正しくはイスラームと伸ばして言います。もともとの発音に近い形で言う、書き表すっていうのが、今の…

世界史ミニ授業(中世)【ノルマン・コンクェストと「イギリス」(その2)】

★それじゃ、本題のノルマン・コンクェストに入りますよ。[板書:ノルマン・コンクェスト]コンクェストって、征服の意味の英語ね。教科書では、ノルマン人の移動のところで書いてあるんだけど、同時にイングランドの歴史だし、フランスの歴史でもあるんだね…

世界史ミニ授業(中世)【ノルマン・コンクェストと「イギリス」(その1、「イギリス」という呼び方)】

★ノルマン人の移動のところで、ノルマン・コンクェストについては簡単に触れておきました。ただ、ロロに率いられたノルマン人が北フランスに住み着いてから、150年も後のことなので、ここで改めて取り上げます。ノルマンディー公がどこを征服した出来事だっ…

世界史ミニ授業(中世末期)【ルネサンスの始まり】

★今日からルネサンスに入るかと思うと、なんかドキドキします。それだけ魅力的なんです。[板書:ルネサンスの始まり]それで、近世(近代前期)の始まりのところでルネサンスをやるわけなんですけど、実際は、ルネサンスの始まりは、中世末期のイタリア、14…