★こんな考え方で書いていきます【<問いからつくる世界史の授業>について】

★<問いからつくる世界史の授業>というシリーズは、単なる練習問題とは異なります。目的は、「授業をつくる」ことです。

★具体的には、次のような3部構成で書いています。②と③が、実際の授業内容になります。

 ①テーマ設定の背景にある問題意識、教科書の取り上げ方
 ②問題と解答(解答は③に含めている場合もあります)
 ③やや詳しい解説

★掲載する問題は、「今求められている歴史の授業とは?」という問いの中から生まれてきたものです。また何よりも、生徒たちが歴史を考える入り口に立つことを願って、作問しています。新科目「歴史総合」に生かせるような、日本史との融合問題もあります。

★おもに4択のオリジナル問題です。実際の授業では、少し考える時間をとっています。「まわりの人と相談してもいいよ」と話すこともあります。(話し合いを中心とした世界史の授業も要請されています。)[標準]・[プラスα]・[さらにプラスα]とレベルを分けてみました。

★オリジナル問題を作るという作業は、教員にとってはたいへん重要です。「授業をつくる」ことに連動する、クリエイティヴな作業だと考えています。また、「どういう問いを生徒たちと共有するか」と考えることは、世界史教員としての楽しみでもあります。

★楽しみながら学べるよう、クイズ的な作問をしている場合もあります。また、スタンダードな内容から、ずれているように見える問題もあると思います。しかし③の解説では、スタンダードな内容にも関連させています。

★③の解説の8割から9割は、実際の授業で行う解説です。ここが、つくろうとしている授業の主要部分になります。次の内容が含まれています。

 ○意外な史実やエピソード
 ○少し難度の高い事項や多角的な歴史の見方

■教科書中心のスタンダードな授業を続けて来られた方は、「こんなこと、とても授業ではできない」と思うかも知れません。ただ、もしも「そうなんだ」とか「おもしろい」と感じる部分がありましたら、アレンジしながら授業に取り入れてみてください。③の解説の一部を授業に組み入れるだけでも、授業の雰囲気が違ってくると思います。

■シリーズ<問いからつくる世界史の授業>は、「こんな授業もありなんですよ!」というメッセージです。「おもしろい世界史の授業」や「考える世界史の授業」のヒントになることを願っています。

※関連ページ ➡ 【世界史の授業を考える】